お金と契約
店頭・出張・催事。買取の3つの形を、お金で比べる。
買取の形は、店頭、出張、催事の3つに分かれます。
どれで始めるかは、開業を考える人が最初に迷うところです。
この記事では、儲かるのか、メリットとデメリット、初期費用、毎月の費用を、同じ物差しで並べます。
買取業界の専門家・安場さんの回答と、当サイトの別記事の目安をもとに書きました。
安場 達也古物査定の窓口 代表
買取業界歴15年以上。査定の現場から店舗の管理者、そして経営者まで、同じ道を順番に通ってきました。
北海道から沖縄まで、開業と店舗運営の支援実績があります。
大阪府公安委員会 古物商許可 第62229R076686号
公開 2026年10月5日
更新 2026年10月8日

佐藤さん(開業を検討中)店頭と出張と催事、結局どれが一番儲かるんですか?
先に結論安場さん
- 店頭・出張・催事の違いは、初期費用・毎月の費用・お客様の信頼・法律の手間の4つです。
どれが儲かるかは、買取の方法では決まりません(安場さんの回答)
- 店頭は、仕入れ資金と運転資金まで含めた開業資金の総額が約1,000〜1,500万円(当社の見立て)。
出張と催事は店の費用がかかりませんが、買い取るための現金と在庫のお金は要ります。
催事は開催のたびに、3日間で約31万円の例があります(当サイトの別記事の目安)
- 店頭は安心感がある分、費用がかかる。
出張は店を構えずに始められる。
催事は未経験でも始めやすい
- 未経験の人は、やりやすさでいくと催事、次に出張。
費用に余裕があるなら店頭
3つの形を、同じ物差しで並べる
店頭・出張・催事の違いは、初期費用、毎月の費用、お客様の信頼、法律の手間の4つに出ます。
形が違っても、始める人が知りたいことは同じです。
お金はどれだけかかるか。
お客様は来てくれるか。
守る決まりは何か。
先に、表で並べてから、1つの形を1枚のカードにしてくわしく見ます。
| 店頭買取 | 出張買取 | 催事買取 |
| 開業に要るお金 | 総額 約1,000〜1,500万円(仕入れ資金・運転資金を含む。当社の見立て) | 店の費用はかからない。 買い取るための現金と在庫のお金は要る | 店の費用はかからない。 買い取るための現金と在庫のお金は要る |
| 続けてかかる費用 | 毎月 約80万円(家賃・人件費・広告費など) | 店の家賃はかからない。 移動の時間がかかる | 開催のたび 約31万円(3日間の例) |
| お客様の信頼 | 高い | ハードルがあり、トラブルもある | 声かけのスキルで決まる |
| 許可と法律の手間 | 古物商許可(営業所) | 同じ許可(行商する)+特定商取引法の訪問購入の決まり | 同じ許可(行商する)+開催ごとの仮設店舗の届出 |
| 向いている人 | 費用に余裕がある人 | 初期費用を抑えたい人 | 未経験で小さく始めたい人 |
店頭買取 店を構えて、お客様を迎える
初期費用
店を借りるお金と、内外装のお金がかかります。
開業資金の総額は、仕入れ資金と運転資金まで含めて
約1,000〜1,500万円が目安です(当社の見立て)。
うち物件取得費は100〜150万円、内装・工事は100〜280万円(当サイトの別記事の目安。買取店の開業資金)
毎月の費用
家賃、人件費、広告費が毎月かかります。
小型の路面店を1〜2名で運営する例では、
家賃15万円・人件費35万円・広告費20万円・その他10万円。
当サイトの別記事の目安(買取店は儲かるのか)
お客様の信頼
店があるので、お客様に安心感があります。
出張や催事と比べて、信頼は高いと安場さんは話しています。
偽物の持ち込み
店頭を構えれば、持ち込みの頻度は高くなります。
都心部は多く、郊外は少ない印象、と安場さんは話しています。
法律の手間
古物商許可に加えて、店という営業所を持つ形です。
向いている人
費用に余裕がある人。
人柄で選ばれる自信がある人。
出張買取 お客様のご自宅に伺う
初期費用
店を構えないので、敷金・保証金などの初期費用と、内外装の費用が
かかりません。
ただし、
買い取るための現金と、売れるまで持つ在庫のお金は要ります。
安場さんの回答。
当サイトの別記事でも、固定費がほぼゼロの形として紹介しています(買取店の開業資金)
毎月の費用
店の家賃がかかりません。
そのぶん、移動の時間がかかります。金額の例は、当サイトの記事では示していません
お客様の信頼
店頭のほうが信頼は高く、出張にはお客様のハードルがあり、トラブルもあります。
身だしなみが、そのまま信頼に響きます。
偽物の持ち込み
店頭に比べると少ないものの、ゼロではありません。
注意が必要です。
向いている人
店を構えずに、初期費用を抑えて始めたい人。
法令を先に学ぶ覚悟のある人。
催事買取 スーパーなどの場所を借りて開く
初期費用
店を構えないので、物件取得や内装のお金は要りません。
ただし、買い取るための現金と、売れるまで持つ在庫のお金は要ります。未経験でも始めやすい形、と安場さんは話しています
毎月の費用
毎月ではなく、
開催のたびにかかります。
3日間の例では、会場費3万円、折込チラシ20万円、人件費6万円、什器等2万円で
合計31万円。
当サイトの別記事の目安(催事買取で開業する)
お客様の信頼
売る場ではなく、買い取る場です。
お客様に声をかけるスキルで、来場が成約に変わるかが決まります。
偽物の持ち込み
どの形でも、本物と偽物を見分ける力は要ります。
向いている人
未経験で、まず小さく始めたい人。
人に声をかけるのが苦にならない人。
金額は、当サイトの別記事の目安です。
3つの形は前提が違うため、合計を並べて優劣をつけることはしていません。
出張・催事でも、仕入れ資金と運転資金は別に必要です。
店頭の総額約1,000〜1,500万円には、この2つを含めています(買取店の開業資金)。
儲かるのはどれか
どの形が儲かるかは、買取の方法では決まりません。
一番知りたいのは、ここだと思います。
買取業界専門家の安場さんは、こう答えています。
買取業界専門家・安場さんの回答
出張買取は、店頭買取より儲かるのでしょうか。
買取の方法で、儲かる、儲からないが決まることはありません。
そう思ってもらえればいいです。
ただ、出張買取は店を構えずに済むので、敷金・保証金などの初期費用や、内外装の費用なしでできます。
ただし、店頭買取のほうが、お客様の信頼は高いです。
出張買取は、いろいろな問題を抱えています。
つまり、形が収益を決めるのではありません。
形が決めるのは、最初にかかるお金と、お客様の信頼の作り方です。
月にいくつ買えば黒字になるかは、買取店は儲かるのかで数字を置いています。
店頭買取のメリットとデメリット
店頭買取のメリットはお客様の安心感と信頼、デメリットは初期費用と毎月の費用、偽物の持ち込みの多さです。
メリット
・店があるので、お客様に安心感がある
・信頼は、出張買取や催事より高い
・費用に余裕がある人に、安場さんは店頭買取を勧めている
デメリット
・敷金・保証金、内外装などの初期費用がかかる
・家賃・人件費など、毎月の費用がかかる
・店頭を構えると、偽物の持ち込みが多くなる
店頭で、お客様が「この店に売ろう」と決める決め手は何か。
安場さんの答えは、スタッフの営業力や愛嬌、つまり人柄です。
人柄が、この買取ビジネスの肝になる、と話しています。
接客の順番は、買取の接客で書いています。
もう1つ、店頭ならではの注意があります。
店頭を構えれば、偽物の持ち込みの頻度は高くなります。
出店エリアでも変わり、都心部・都会は多く、郊外は少ない印象です。
安場さんは、小さい店舗を狙ってくる悪い人たちもいると話しています。
頻度は数字ではなく、安場さんの印象です。
店を出す場所は、競合の多さも含めて考えます。
買取店だらけの地域で開業して、お客さんは来るのかもあわせてご覧ください。
出張買取のメリットとデメリット
出張買取のメリットは店を構えず初期費用を抑えられること、デメリットはお客様のハードルとトラブル、法律の手間です。
メリット
・店を構えず、初期費用を抑えられる
・店の家賃がかからない
・ご自宅での会話の中で、使っていない品物をお譲りいただくケースが多い
デメリット
・店頭より、お客様の信頼が高くない
・お客様のハードルが高く、トラブルもある
・法律の手間がある
ご自宅に上がる時に、気をつけることは何か。
安場さんの答えは清潔感です。
靴、靴下、服装。
清潔感は意識する。
これは大事、と話しています。
ここからは、専門家の見方ではなく、制度の事実です。
出張買取は、特定商取引法の訪問購入にあたります。
依頼された品以外への誘導など、不招請勧誘にあたるものもあります。
安場さんは、違反すると古物商許可の取り消しなどのデメリットがあると話しています。
くわしくは、出張買取のクーリングオフと古物商の行商をご覧ください。

研修を受けなくても、出張買取はできます。
ただし安場さんは、古物営業法やほかの法令・事例をしっかり把握しておくことを勧めています。
その意味で、先に学んでから始めるほうがいい、という見方です。
催事買取のメリットとデメリット
催事買取のメリットは未経験でも始めやすく物件のお金が要らないこと、デメリットは上がり続ける会場の賃料と、声かけのスキルが問われることです。
メリット
・未経験でも始めやすい
・店を構えないので、物件や内装のお金が要らない
・集客の即効性がある(当サイトの別記事)
デメリット
・場所の賃料が年々上がっている
・お客様に声をかけるスキルが問われる
・仮設店舗の届出など、守る決まりがある
催事を開く場所は、スーパーやホームセンターが多いと安場さんは話しています。
ホテルは、あまり見ないそうです。
買取業界専門家・安場さんの回答
催事買取で、気をつけることは何ですか。
催事は、売る場ではなく、買い取る場です。
催事場の貸し出しの賃料は、年々上がっています。
トータルで見ると、店舗を構えているほうが安くなってきています。
気をつけるのは、お客様に声をかけるスキルが、どれだけあるかです。
気をつけるポイントは、研修のカリキュラムに入っています。
ここで、費用の見え方が変わります。
催事は、始める時のお金が小さく見える形です。
ただ、開くたびに会場費がかかり、その賃料が上がっています。
続けるほど、店を構える形と比べた差が縮まる、という見方です。
費用の例は、催事買取で開業するに置いています。
会場へ出す折込チラシは、買取チラシの作り方をご覧ください。
未経験の人は、どれから始めるか
未経験の人は、やりやすさでいくと催事買取、次に出張買取から始めます。
費用に余裕があれば店頭買取です。
安場さんは、こう答えています。
買取業界専門家・安場さんの回答
未経験の人が、最初に始めるなら、どの形がいいですか。
やりやすさでいくと、催事買取、次に出張買取です。
ただし出張買取は、お客様のハードルが高く、いろいろトラブルもあります。
店頭は、店があるとお客様に安心感があります。
費用に余裕がある方には、店頭買取を勧めます。
順番にすると、次のとおりです。
やりやすさの順
1 催事買取
2 出張買取
3 店頭買取(費用に余裕があれば、お勧め)
この順番の読み方
やりやすさと、お客様の安心感は別の物差しです。
費用に余裕があるかどうかで、店頭が選択肢に入ります。
始める前に決めること
形を選ぶ前に、かけられるお金、信頼の作り方、守る法律、黒字になる件数の4つを順に決めます。
-
最初にかけられるお金を決める
費用に余裕があるかが、店頭を選べるかの分かれ目です。
店頭なら、仕入れ資金と運転資金まで含めて総額で考えます。
出張・催事でも、買い取るための現金と在庫のお金は要ります。買取店の開業資金で内訳を確かめられます。
-
お客様の信頼を、どう作るかを決める
店頭は人柄、出張は清潔感、催事は声かけ。
形ごとに、信頼の作り方が違います。
-
守る法律を先に確かめる
出張は訪問購入と行商、催事は仮設店舗の届出。
始める前に確かめます。
-
月にいくつ買えば黒字かを置く
形が決まったら、必要な件数を数字で置きます。買取店は儲かるのかの考え方が使えます。
今の自分の資金と、お客様に会う場面を思い浮かべて、始めやすい形を1つ選びます。
よくある質問
- 店頭買取・出張買取・催事買取のうち、一番儲かるのはどれですか
- 買取業界専門家の安場さんは、買取の方法で儲かる、儲からないが決まることはないと話しています。
形によって違うのは、初期費用、毎月の費用、お客様の信頼、法律の手間です。
月にいくつ買えば黒字になるかは、買取店は儲かるのかの記事で数字を置いています。
- 初期費用が一番かからないのは、どの形ですか
- 出張買取と催事買取は、店を構えないので、敷金・保証金などの初期費用や内外装の費用がかかりません。
ただし、買い取るための現金と在庫のお金はどの形でも要ります。
店頭買取は、物件取得費や内装・工事などがかかり、当社の見立てでは、仕入れ資金と運転資金まで含めた開業資金の総額は約1,000〜1,500万円が目安です。
- 未経験の場合は、どの形から始めるのがいいですか
- 安場さんは、やりやすさでいくと催事買取、次に出張買取と話しています。
ただし出張買取は、お客様のハードルが高く、トラブルもあります。
店頭買取は店があるとお客様に安心感があり、費用に余裕がある方には店頭買取を勧めています。
- 店頭買取で、お客様が選んでくれる決め手は何ですか
- 安場さんは、スタッフの営業力や愛嬌、つまり人柄だと話しています。
人柄が、この買取ビジネスの肝になるという見方です。
- 出張買取で、気をつける法律はありますか
- 出張買取は、特定商取引法の訪問購入にあたり、勧誘の仕方や書面の交付などに決まりがあります。
また、お客様の家に伺って買い取るには、古物商許可を「行商する」の内容で取っておく必要があります。
くわしくは、出張買取のクーリングオフと古物商の行商の記事をご覧ください。
- 催事買取は、どんな場所で開かれていますか
- 安場さんは、スーパーやホームセンターが多く、ホテルはあまり見ないと話しています。
催事は売る場ではなく買い取る場で、場所の賃料は年々上がっています。
仮設店舗の事前の届出など、守る決まりもあります。
くわしくは、催事買取で開業する方法の記事をご覧ください。
※ 専門家の見方は、買取業界専門家・安場さん(古物査定の窓口)の回答(2026年10月5日)にもとづきます。費用の数字は、当サイトの別記事の目安です。店頭の開業資金の総額(約1,000〜1,500万円)は当社の見立てです。
※ 許可と届出は、古物営業法(e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/324AC0000000108 )と、消費者庁「特定商取引法ガイド」の訪問購入のページ(https://www.no-trouble.caa.go.jp/what/doortodoorpurchases/ )をもとにしています。細部は管轄の警察署にご確認ください。