開業タイプ診断(2分)
集客と運営

催事買取で開業する。店舗なしで始める方法と、儲かるかの分かれ目。

スーパーや公民館の一角を数日だけ借りて、お客様から品物を買い取る。店舗を持たずに開業できるのが催事買取です。必要な許可と届出、1回の開催の費用と採算、場所とチラシの考え方を、未経験から催事で始める方を支えてきた代表・安場さんの見方とあわせて整理しました。

佐藤さん(開業を検討中)催事での買取って、初心者でも始められるんですか?

先に結論安場さん
  • 催事買取とは、スーパーや公民館などの一角を数日借りて、お客様から品物を買い取る形です
  • 店舗なしで開業できます。
    要るのは、行商をする内容の古物商許可と、開催ごとの仮設店舗の届出(営業日の3日前まで)です
  • 儲かるかどうかは、会場費より1回の開催で何件買えるかで決まります
  • 弱点は、集客が紙のチラシ中心で、Webに向かないことです

催事買取とは。店舗なしで開業できるか

催事買取は、店舗を持たずに開業できる買取の形です。
スーパーやホームセンターの催事スペース、公民館などを数日借りて、その期間だけ買取を行います。

買取の形は、店頭・出張・催事の3つに分かれます。
開業する側から見た違いを並べます。

 店頭買取出張買取催事買取
お客様と会う場所自分の店お客様のご自宅借りた会場
店舗の初期費用物件取得と内外装がかかるかからないかからない
お金がかかる時家賃・人件費が毎月移動の時間と費用開催のたび(会場費・チラシ・人件費)
主な集客看板・Web・チラシWeb・チラシ紙のチラシが中心
許可と届出古物商許可(営業所)許可の行商欄+訪問購入の決まり許可の行商欄+開催ごとの仮設店舗の届出

3つの形を費用でくわしく比べた記事は、店頭・出張・催事。買取の3つの形を、お金で比べる。にあります。
どの形でも、買い取るための仕入れ資金は別に要ります。

催事で始める利点と弱点

催事で始める利点は、店舗の初期費用がかからず、開催する日だけに力を集められることです。
代表の安場さんは、未経験から催事で事業を始める方をサポートしてきました。
その経験から挙げる利点は5つです。

  1. 開催する日だけ、集中して動ける 店を毎日開ける必要がありません。
    準備と開催の日に力を集められます。
  2. 従業員に任せやすい やることが開催の日にまとまっているので、役割を分けて任せやすい形です。
  3. 営業の本数を増やしやすい 店舗がないので、場所を変えて開催の回数を重ねられます。
  4. 店舗を借りる初期費用がかからない 敷金・保証金や内外装のお金が要りません。
  5. 開催しながら、改善を回せる 反応の良かった場所に次も出す。
    そうした見直しを、開催を続けながら同時に進められます。
弱点は、集客がアナログなことです 催事の集客は紙のチラシが中心です。
Web集客には向きません。
よくも悪くもアナログな形なので、チラシの部数と配る日を決める力が、来場の数を大きく左右します。

必要な許可と、仮設店舗の届出

必要なのは、行商をする内容の古物商許可と、開催ごとの仮設店舗営業届出書の2つです。

古物営業法14条1項は、営業所か相手方の住所・居所以外の場所で、古物商以外の者から古物を受け取ることを禁じています。
例外は、仮設店舗で営業する日時と場所を、あらかじめ、その場所を管轄する公安委員会へ届け出た場合です。
催事の会場は、この仮設店舗として届け出るのが通常です。
会場が仮設店舗にあたるかは、管轄の警察署に確認します。

いつまでに営業する日の3日前まで。
熊本県警などは、間に3日を空ける意味で、3日前が閉庁日ならその前の開庁日までと案内しています。
数え方は管轄の警察署に確認してください
どこへ会場の場所を管轄する警察署。
会場のある都道府県に営業所がなければ、自分の営業所を管轄する警察署を経由しても出せます(法14条2項)
何を仮設店舗営業届出書(施行規則の別記様式第14号の2)。
手数料はかかりません
前提許可証の行商の欄が、行商するになっていること。
なっていなければ、先に変更の届出をします
持っていく物許可証や運転免許証などの本人確認書類を求める警察もあります

場所ごとに、買取ができるかを整理します。

場所買取ができるか
相手方の住居できます。
出張買取がこれにあたります
自分の営業所できます。
届け出た場所です
古物市場一般のお客様からは買えません。
古物商どうしの売買だけの場です(法14条3項)
スーパー・公民館などの催事会場仮設店舗の届出をすればできます。
会場が仮設店舗にあたるかは警察署に確認
公園・駐車場・路上届け出なしではできません。
開催の前に、管轄の警察署へ確認してください 届出の細かい手続きや、会場が仮設店舗にあたるかは、都道府県で案内が少しずつ違います。
開催の日時と場所を持って、会場を管轄する警察署に相談してください。
近くまで来たので、という形で、届け出なしに路上や駐車場で買取をすることはできません。

仮設店舗には、営業所と同じ決まりもかかります。

行商の欄と、出張買取での決まりは古物商の行商とはで整理しています。

催事買取は儲かるのか。費用と採算

催事買取が儲かるかどうかは、会場費ではなく、1回の開催で何件買えるかで決まります。
安場さんは、買取の形そのもので儲かるかどうかが決まることはない、と話しています。
3日間の開催を例に、数字を置きます。

項目金額
会場費(3日)30,000円
折込チラシ 2万部
印刷と折込で1枚10円(予算の見方)
200,000円
人件費(2名×3日)60,000円
什器・のぼり等20,000円
合計310,000円

金額は当サイトが置いた例です。
地域や会場で変わります。
1件あたりの粗利を2万円とすると、16件で費用を上回ります。
3日間で16件、1日あたり5件を超える成約が要ります。

採算を動かすのは、チラシと1件あたりの粗利です 会場費は3万円、全体の1割です。
費用の大半はチラシで、収入を決めるのは1件あたりの粗利です。
1件2万円が3万円になれば、必要な件数は16件から11件に下がります。
会場を安く借りることより、来た方から何を買えるかのほうが結果を左右します。
トレーに並べた貴金属と腕時計
会場では持ち帰って調べられません。
その場で言い切れる範囲がそのまま売上です。

場所の選び方と、チラシ

場所は、スーパーやホームセンターの催事スペースが多く、反応の良かった場所に次も出していくのが基本です。
ホテルはあまり見ない、と安場さんは話しています。

最初から正解の場所は分かりません。
開催ごとに、来場の数と成約の数を残しておくと、次にどこへ出すかを数字で決められます。
店舗がない分、当たらなかった場所から引くのも、当たった場所に戻るのも自由です。

チラシは、配る日を開催日に合わせるのが催事の組み立て方です。
期間限定であること自体が、来ていただく理由になります。
部数の決め方と、景品表示法で書けない表現は買取チラシの作り方にまとめています。

場所の候補を挙げるところまで、研修の範囲内です 古物査定の窓口の開業サポート(5日間・770,000円・税抜)では、 催事を開く場所のピックアップもお手伝いします。
別料金はかかりません。
会場の賃料は、上がる方向です 安場さんは、催事場の貸し出しの賃料は年々上がっていると見ています。
場所の費用は、開催のたびに見直してください。

フランチャイズに入らずに始められるか

催事買取は、フランチャイズに入らなくても始められます。
要る許可と届出は、加盟してもしなくても同じです。

加盟すると、本部の看板や仕組みを使える代わりに、加盟金や毎月の支払いがかかることが多く、条件は本部ごとに違います。
加盟しない場合は、場所とチラシと査定を自分で組み立てます。
そのうち査定の力と場所の選び方を、5日間の研修で身につける、という始め方もあります。

当窓口のこれまでの面談でも、個人で店舗を出すのは負担が重く、出張や催事のほうが合いそうだという手応えがありました。
最初の店舗を持たずに、催事で回るかを確かめてから広げる順番です。

向いている人、向いていない人

催事買取に向いているのは、その場で値段を言い切れる人です。

向いている その場で値段を言い切れる人。
会場では持ち帰って調べることができません。
お客様は目の前で待っています。
判断できる商材が多いほど、この形は強くなります。
向いていない 調べながら査定する人。
会場に列ができると、1人に時間をかけられません。
調べている間に、次の方が帰ってしまうこともあります。
店舗なら成立する進め方が、ここでは通用しません。

催事買取は、店舗と比べてリピートが起きにくい形です。
店舗と違い、次に来ていただく場所がありません。
だからその日にどれだけ買えるかが結果のほとんどを決めます。

固定費がかからないので始めやすいのですが、始めやすさと、続けやすさは別です。
まず自分が言い切れる商材を数えてから、開催の判断をしてください。

現場から見た催事買取

ここまでは仕組みと数字の話でした。
実際に買取の現場にいる人は、催事をどう見ているのか。
買取業界専門家で代表の安場さんに聞きました。

買取業界専門家・安場さんの回答 催事買取は、どこで開かれ、何に気をつければいいですか。

開く場所は、スーパーやホームセンターが多いです。
ホテルは、あまり見ません。

催事は、売る場ではなく、買い取る場です。

催事場の貸し出しの賃料は、年々上がっています。
トータルで見ると、店舗を構えている方が安くなってきていると私は見ています。

気をつけるのは、お客様に声をかけるスキルがどれだけあるかです。
気をつけるポイントは、研修のカリキュラムに入っています。

未経験の人が最初に始めるなら、やりやすさでいくと催事買取、次に出張買取です。

買取業界専門家・安場さんの回答 未経験から催事で始める人を、実際にサポートしたことはありますか。

あります。
未経験から催事の事業を始める方のサポートをしてきました。

催事は、稼働する日だけ集中してでき、従業員にも任せやすい形です。
店舗が要らないので営業の本数を増やしやすく、店舗を取得する初期費用もかかりません。
当たった場所に出店するといった改善も、同時に回せます。

弱いところは、紙のチラシが主体で、Web集客には向かないことです。
よくも悪くも、アナログです。

始めやすく、回数を重ねながら直せる形です。
一方で、会場の賃料は上がる方向にあり、トータルで見ると店舗の方が安くなってきている、と安場さんは見ています。
だから最初の数回で、どの場所で何件買えるかを数字にしておくことが、次の判断の材料になります。

よくある質問

催事買取って儲かるんですか。
買取の形そのもので儲かるかどうかが決まるわけではありません。
1回の開催で何件買えるかで決まります。
当サイトの例では、3日間の開催で会場費3万円、折込チラシ2万部で20万円、人件費6万円、什器等2万円の合計31万円。
1件あたりの粗利が2万円なら16件で費用を上回り、1日あたり5件を超える成約が要ります。
費用の大半はチラシで、収入を決めるのは1件あたりの粗利です。
店舗を持たずに買取の仕事は始められますか。
始められます。
出張買取と催事買取は、店舗を構えないので、物件取得や内外装のお金がかかりません。
催事買取の場合は、行商をする内容の古物商許可を取り、開催ごとに仮設店舗の届出をします。
買い取るための仕入れ資金は別に要ります。
古物商の許可があれば、スーパーの催事で買取をしてもいいですか。
許可だけでは足りません。
許可証の行商の欄が「行商する」になっていることに加えて、開催の日時と場所を、営業する日の3日前までに、会場を管轄する警察署へ仮設店舗営業届出書で届け出ます(古物営業法14条1項、施行規則14条の2)。
手数料はかかりません。
会場が仮設店舗にあたるかなどの細部は、管轄の警察署に確認してください。
公園や駐車場で買取をしてもいいですか。
届け出なしではできません。
営業所または相手方の住所・居所以外で古物を受け取れるのは、仮設店舗として日時と場所をあらかじめ届け出た場合だけです(古物営業法14条1項)。
近くまで来たので、という届け出なしの形は法律違反で、1年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金の対象です(古物営業法32条)。
催事買取の場所はどうやって探すんですか。
スーパーやホームセンターの催事スペースが多く、ホテルはあまり見ないと安場さんは話しています。
最初から正解の場所は分からないので、開催ごとに来場の数と成約の数を残し、反応の良かった場所に次も出すのが基本です。
古物査定の窓口の開業サポート(5日間・770,000円・税抜)では、研修の範囲内で催事を開く場所のピックアップもお手伝いします。
別料金はかかりません。
催事買取はフランチャイズに入らないとできませんか。
加盟しなくても始められます。
必要な許可と届出は、加盟してもしなくても同じです。
加盟すると本部の看板や仕組みを使える代わりに、加盟金や毎月の支払いがかかることが多く、条件は本部ごとに違います。
加盟しない場合は、場所とチラシと査定を自分で組み立てます。
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この記事は2026年10月時点の古物営業法の内容、警察の公開情報、および当社の実務をもとに書いています。出典:古物営業法(e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/324AC0000000108 )5条・12条・14条・22条、古物営業法施行規則(https://laws.e-gov.go.jp/law/407M50400000010 )、警視庁「仮設店舗営業届出」(https://www.keishicho.metro.tokyo.lg.jp/tetsuzuki/kobutsu/tetsuzuki/kasetsu_tenpo.html )、熊本県警察「仮設店舗営業届出」(https://www.pref.kumamoto.jp/site/police/129095.html )。費用の表は当サイトが置いた例です。催事の現場の見方は、買取業界専門家・安場さん(古物査定の窓口 代表)の回答(2026年10月5日・10月8日)にもとづきます。実際の開催にあたっては、会場を管轄する警察署にご確認ください。

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