開業タイプ診断(2分)
他業種からの参入

リサイクルショップが、高価格帯を扱えるようになる。

毎日のように持ち込まれているのに、断っている品があります。金の指輪、ブランドバッグ、古い時計。「うちでは分からないので」と返している。そこに、いまの店の1日の粗利より大きい額が乗っています。数字で見ます。

この記事は業者向けです。
総合リサイクルショップ、中古品店、買取販売店など、すでに店舗をお持ちの事業者に向けて書いています。

佐藤さん(開業を検討中)リサイクルショップでも、高いブランド品を扱えますか?

先に結論安場さん
  • リサイクルショップが金やブランド品を扱うと、1点の粗利は金のネックレス20gで25,000円。
    タンス(8,000円・1.5坪)の約3倍で、場所はケースの一角で済みます(一例)
  • 集客はすでにできています。
    足りないのは断らないことだけです
  • 許可は区分を足すだけ。
    変更届で済みます
  • 断り続けると、お客様は「あの店は雑貨の店」と認識します

坪あたりの利益で見ると別の商売

坪あたりの利益で見ると、高価格帯は家具・家電とは別の商売です。
総合リサイクルショップの悩みは、場所を食うわりに単価が低いことです。
家具や家電は、置く場所も運ぶ手間も要ります。

高価格帯を並べて比べます。

扱う品1点の粗利必要な場所
タンス・食器棚8,000円1.5坪
洗濯機・冷蔵庫6,000円0.5坪
衣類(1点)800円ハンガー1本
金のネックレス20g25,000円ケースの一角
ブランドバッグ18,000円棚1段

同じ売場面積に、何点置けて、いくらの粗利が乗るかで見ると、 これは同じ商売ではありません。

しかも、高価格帯は仕入れの手間が同じです タンスを1点仕入れるには、行って、運んで、清掃して、値付けして、並べる。
金のネックレスは、量って、確かめて、ケースに入れるだけです。
粗利は3倍で、手間は10分の1。
この差が、リサイクルショップの利益率を決めています。

在庫が回る速さが違う

貴金属は買った翌日に売り先へ流せますが、雑貨・家具・家電は売れるまで数ヶ月かかることもあります。
坪あたりの利益と並んで大きいのが、この換金までの日数です。

雑貨・家具・家電 店頭に並べて、買う人が現れるのを待ちます。
売れるまで数ヶ月かかることも珍しくありません。
その間、場所と現金の両方が止まっています。
貴金属 相場が毎日公開されており、売り先も明確です。
買った翌日には流せます。
店頭に並べる必要すらありません。
同じ資金を、月に何度も回せます。

リサイクルショップが資金繰りで苦しくなるのは、 売れ残った在庫が現金に変わっているからです。
貴金属を柱に持つと、現金が戻る周期が短くなり、店全体の呼吸が変わります。

トレイに並べた貴金属を確認しているところ
置き場所も、運搬も、清掃も要りません。
必要なのは判断だけです。

断り続けると何が起きるか

金やブランド品を断り続けると、お客様の中で店が「家具と服の店」と決まり、価値のある品は別の店に持っていかれます。
これが一番もったいない部分です。

「金は分からないので」と一度返したお客様は、 次に金を持っているとき、この店を候補に入れません。
それだけなら1件の損です。
しかし実際には、 その方の中で店の位置づけが決まります。

「あそこは家具と服の店」と記憶されます すると、そのお客様が家を片付けるとき、 価値のあるものは別の店に持っていき、残りをこちらに持ってきます。
同じ回数来ていただいても、出てくる品が変わってしまう。
断ることは、次に持ってこられる品の質を下げることです。

逆も起きます。
金を買った店には、次に時計が持ち込まれます。
時計を買えば、次はバッグが出ます。
扱える範囲を広げるほど、持ってこられる品の単価が上がっていきます。

集客の費用は、どちらでも同じです。
違うのは同じお客様から何が出るかだけです。

必要な準備

必要な準備は、区分を足す・売り先を決める・判断できるようにする、の3つです。

いきなり全部を扱わないでください 貴金属から始めます。
理由は3つです。
相場が公開されているので売り先の値段が読める。 刻印と比重という客観的な根拠がある。 換金が数日で済むので在庫が残らない。
ブランド品や時計は金額が大きい代わりに、偽物の精度が上がっています。
1品目で型を作ってから広げるほうが、事故が少なく進みます。
買取業界専門家・安場さんの回答 ブランド品の偽物は、どれくらい持ち込まれますか。

店頭を構えれば、持ち込みの頻度は高くなります。
出店エリアでも変わり、都心部・都会は多く、郊外は少ない印象です。

出張買取は店頭買取に比べると少なくなりますが、それでもゼロではありません。
小さい店舗を狙ってくる悪い人たちもいるので、注意が必要です。

最後に、店舗を持っている強みを一つ書きます。

買取業を新しく始める人が最も苦労するのはお客様に会うことです。
チラシを撒き、地図アプリに登録し、口コミを積む。
ここに半年から1年かかります。

リサイクルショップは、それをすでに終えています。
毎日お客様が来店され、品物を持ってこられる。
残っているのは、来た品に値段をつけられるかどうかだけです。
買取業の中で、これほど条件の揃った立場はほかにありません。

店頭のほかに、出張や催事という買取の形もあります。
費用の違いは、こちらで並べています。
店頭・出張・催事。買取の3つの形を、お金で比べる。

よくある質問

リサイクルショップが貴金属を扱うには何が必要ですか。
すでにお持ちの古物商許可に区分を追加します。
3番の時計・宝飾品類、ブランドバッグを扱うなら11番の皮革・ゴム製品類です。
管轄の警察署に変更届を出すだけで、許可の取り直しや約40日の審査は不要です。
手数料もかからないことがほとんどです。
高価格帯を扱うと利益はどれくらい変わりますか。
同じ売場面積で比べると差がはっきりします。
タンスは1点の粗利が8,000円で1.5坪を占めますが、金のネックレス20gは25,000円でケースの一角に収まります。
加えて仕入れの手間も、運搬や清掃が不要なぶん大きく違います。
在庫の回り方はどう変わりますか。
貴金属は相場が毎日公開されており売り先も明確なため、買った翌日には流せます。
店頭に並べる必要すらありません。
雑貨や家具は売れるまで数ヶ月かかることもあり、その間は場所と現金の両方が止まっています。
貴金属を柱に持つと現金が戻る周期が短くなります。
分からない品を断るのは何が問題ですか。
1件の損では終わらないためです。
一度断られたお客様は、その店を金やブランド品の候補から外します。
すると次に家を片付けるとき、価値のあるものは別の店に持っていき、残りをこちらに持ってこられます。
同じ来店数でも、出てくる品の単価が下がります。
売り先は今と同じでいいですか。
別のルートになります。
貴金属は精錬業者や地金商、ブランド品は古物市場が中心で、雑貨の売り先とは異なります。
売り先の値段から買値を逆算するため、ここが決まらないといくらで買えばいいかも計算できません。
区分の追加と並行して決めてください。
どの商材から始めるべきですか。
貴金属です。
相場が公開されているので売り先の値段が読め、刻印と比重という客観的な根拠があり、換金が数日で済むため在庫が残りません。
ブランド品や時計は金額が大きい代わりに偽物の精度が上がっているため、1品目で型を作ってから広げてください。
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この記事の数字は当社および提携店の実績をもとにした目安です。商圏、店舗の規模、扱う商材によって変わります。区分の追加は管轄の警察署にご確認ください。

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